喰らう

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 その一件の後、あまり水本の病室に寄りたがらなくなった看護師たちであったが、体調が戻っていない事は確かなため退院させる事も出来ず、未だに病院の中に居た。 「ねぇ、あの患者さんのあの事件って、結局何だったのか解ってないんだって」 「あー、そうそう。でもあの臓物はイタチか何かって言ってたけどそれもよく解らなかったみたいだけど。どうやってあの状態で運んだのかも謎だし不気味だわ」 「アンタ達ねぇ。私今日あそこの病室なんだから変な話しないでよ」  ナースステーション奥の椅子に座った看護師達は、患者や来院者の人に聞こえない様に受付奥で話していると、一人の男性看護師がやって来た。丁度やって来たあの事件の発見者である彼に何度も聞いた話を再び聞いてみた。 「ねぇ、あの水本って患者さん。普段からおかしな所本当になかったの?」 「え、そうですよ。って何度も話したじゃないですか、普段は外みて一日過ごす様な方なので」  そう言うと男性看護師は別の持ち場が有る為、すぐさまナースステーションを離れた。残った看護師達も時間が来たのか各々の持ち場に戻ったその時だった。 「あの!誰か、先生呼んでください!今すぐ、あの水本さんの所に」  血相を変えてやって来た看護師は、言葉の意味そのままに顔に血の気を失ったまま走ってやって来たが、病室を聞いて又何か起こったのだと一同は察し、全員で水本の病室に走った。
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