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――ヘビって、あのヘビのことかな?
ボクたちカエルを丸のみにするという、あのこわいヘビのことなの?
ちびガエルの心臓がばくばくと音をたてはじめました
その音でヘビに見つかるのではないか、と心配になって
自分の小さな心臓を水かきのついた小さな手でおさえながら森の奥へと進みます
「だいじょうぶ、だいじょうぶ、きっとそんなにこわくない~!」
自分をはげますように歌ってみたら、なんだか元気になってきました
もうすぐ森の奥、虹のふもとが見えてくる、その時です!
「あれ? あれ? あーれ? かっわいい、歌声だなあ、カエルさんだったのかあ」
ガラガラ声にふりむくと、岩のように大きな緑色の体に真っ赤な目をしたヘビ
真っ赤な舌をチロチロと出してちびガエルに笑いかけています
ちびガエルはあまりのこわさに、一歩も動くことができなくなってしまいました
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