僕と彼女

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「2人ともなんかあったの?」 町田さんだった。 「何もないよ」 僕は拗ねたように答えると、涼平が話始めた。 「健太、女が稼げる仕事が知りたいんだって。有芽何か知らない?」 「女が稼げる仕事?何でそんなの知りたいの?」 町田さんは興味深々に僕に聞いてきた。 「いや、ちょっと気になるだけ」 町田さんにあまり知られたくない。僕は話題を逸らそうとしていると、そこへもう一人やってきた。 榎本晴香だった 「ゆめー、見て。これ新刊出てたよ!!キャンディークラッシュ」 「うそ、ヤバイ!!後で絶対買う」 女性2人がハイテンション気味に会話し始めるのを前に、涼平が渋そうな顔で首をすくめていた。 「どうかしたの?」 「あれ、BLだよ」 「だったら、何よ?!」 榎本さんはキッと此方を睨みつけた。 「別に〜、ただ何で売れてんのか、よく見かけるんだよ。そのキャンディーの本」 「あれ、桑島くんこれ知ってるの?」 「うち妹いるから、AKIRAの本なら何冊かあるけど」 僕は一瞬耳を疑った。 「涼平、今なんて?」 「えっ?AKIRAがどうかした?」 僕は閃いた。いや、勘付いた。 キャンディーにAKIRAって、まさか旭さん?!
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