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「しかも断ったって?」
「あの・・・・そのそれは・・・・」
「だって政海は、二階堂君じゃなくて新庄君の方が好きだもんねぇー?」
海里ちゃんの名前を聞いた途端、真っ赤になって焦った。あわわわ、と俯いてもじもじすると、政海はホント可愛いーって、美乃梨ちゃんがハグしてくれた。
ああ・・・・心は女だけど、身体は男の僕にハグなんて、きっと本当の事を知ったらKM(キモ)って思われる。それだけならまだしも、美乃梨ちゃんを傷つけてしまうかもしれない。絶対にバレないように気を付けよう。
「それにしても新庄君って男前だもんねーっ。顔だけイイ男はいっぱいいるけどさ、新庄君は別格! 中身までイケメンで他の男子と違うもん。だってさぁこの前、生理痛で困っている女子にだよ、どうしたのか親切に聞いてくれて、事情を話したら『頭痛薬持っているからどうぞ』って渡してくれたんだよーっ! 生理痛に頭痛薬が利くなんて知っている所も凄いけどさー、またそれがスマートで素敵だったんだってぇー! そんなメンズ見た事ないよー! そりゃ惚れてまうやろー、だよねーっ!」
美乃梨ちゃんはイケメン大好きで、そういう話も大好き。
で、それを聞いて僕は思うのだ。それは海里ちゃんが女性で、身体のしくみは誰よりも解っているからだよ・・・・なんてそんなことは言えないケド。
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