遠ざかっていく友達達

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遠ざかっていく友達達

 彼の母が亡くなってから、特に仲の良かった友達達の様子も少し変わって行った。  彼の母の通夜ではあれだけ彼を励ましてくれた友達、杉浦、香西、寺田君も少し様子が変わって行った。  学校で会ってもあまり彼に話しかけようとはしなくなった。そんな彼等の振る舞いに彼は次第に孤独感を感じていった。  彼の友達達の様子が変わっていったのは、多分こう言うことなんだろう。  彼等は別に彼を嫌いになったわけではなく、今でも彼のことは好きだし、友達だと思ってるには違いないのだが、幼くして母を亡くした彼にどう接していいかわからなくなったのだろう。かける言葉も見つからずそれが次第に彼との距離になって行ったのだろう。  こんな感じで彼のそばから仲の良かった友達達でさえ、自然に遠ざかっていった。  彼の孤独感は益々深まっていった。
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