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「よっしゃ、終了ー」 最後にタイヤに空気を入れてくれて 元通りになった自転車。 「ありがとうございます」 じっくりタイヤを見つめる私に 笑い出す。 「おい、信用してないやろ? 」 「え? 違う違う! どこがパンクしたのか分かんないなって」 慌てて説明するけど 笑いを誘うだけだった。 あんまり楽しそうに笑うから 一緒になって何故か笑ってしまう。 ふと、つなぎの胸ポケットに "yamashita" と、刺繍されてるのに気付く。
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