『僕とキーロ』の抵抗

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いつ蛇が仕掛けてくるか、に話はうつる。これまでは犠牲者がでるたびに1日はインターバルが開いていたけど、蛇は僕を5日後に迎えに来るといっていた。今日を入れてあと4日。その間にキーロさんとサニーさんを殺すとすれば、今日キーロさんを殺しに来てもおかしくない。 蛇の性状とサニーさんの今の考えから、こちらが複数人で待ち構えていたとしても、計画を取りやめたりはしないだろう。サニーさんは残りはキーロさんさえ殺せれば、死んで終わりなんだから。 時間帯はおそらくこれまでの傾向からも夜の可能性が高いだろう。よっちさんは夜に会うのを拒否したみたいだから多分例外。さすがに後を考えないとしても、日中は通報されたら邪魔が入るもんな。最短で、今日の夜。遅くとも、明日の夜には蛇はキーロさんを殺しに来る。 もう時間はない。だから、僕と藤友君はナナオさんとキーロさんを呼び出し、授業をさぼって作戦会議をすることになった。 結果、キーロさんも、苦しんで殺されるよりは、少しのチャンスにでもかけたい、と言った。 最終的な打ち合わせを終えて、ナナオさんは、巻き込んで本当にごめん、といって僕をぎゅっと抱きしめた。藤友君は、運命は変えられる、と言って僕の背中をたたいた。そしてナナオさんと藤友君は立ち去った。 僕はキーロさんの手を取って歩き出す。
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