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友達からはいつも言われる。
「いっぱい彼氏候補いるでしょ、咲良は男友達多いから」
「また社会人と付き合ってるんでしょ? いいなあ」
噂が勝手に広まって、勝手に羨ましがられる。なんでそうなったのかはわからない。
多分ちょっと派手な見た目とか、嫌われないように、一人にならないように色々な飲み会とか集まりにフットワーク軽く顔を出していたら、だんだんそう言われるようになった。
しまいには、
「咲良は彼氏が途切れたことがない」
つまり、遊んでそう、ということ。そんなわけないのに。わたしが好きだったのはいつだって、たった一人なのに――。
最初はちゃんと否定していた。でももう、否定するのも疲れた。だんだん自分が本当にそういうやつなんじゃないかと思えてきて、わたしはただ、何も言わずに力のない笑みを浮かべて返すようになった。
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