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翌朝、目覚めると成川はもう起きていた。ベッドから出てテーブルの横でコップに入れた水をゆっくりと飲んでいる。
わたしはむくりと起き上がる。
「おはよう」
「おはよう。飲んでもいい?」
水の入ったコップを指すと「うん」と成川は注ぎ足してから渡してくれる。目は合わない。口に含むと、ひんやりと冷たい。
わたしは予感していた。ちゃんと予感できていた気がする。朝目覚めて、成川の体温をお腹のあたりに感じなくなって、その横顔を見たときから――。
「昨日のこと……咲良は本気だった?」
本気だった、と言ったら成川の彼女になれるのだろうか。ずっと目指していた、初めて夢からわたしの目標になった「成川とずっと一緒にいたい」、その想いは叶うんだろうか。
でも友達じゃなくなったら、成川とのこの心地よくて優しい関係がいつか壊れてしまうかもしれない――そしたらきっと、今までみたいに一緒にいられなくなる。
わたしは本当にそれでいいんだろうか。
きっと、友達のままだったら……きっと、このまま……。
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