それは本郷麻衣の咆哮から始まった~/北田久美との出会い

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それは本郷麻衣の咆哮から始まった~/北田久美との出会い

その4 麻衣 大河原高校近くの川沿いにある公園 そろそろかな… 「麻衣~」 おお、時間ぴったしだ このバカ学校に入学後、友達第1号の北田久美が手を振って走ってくるぞ 「よう、久美。時間ぴったしじゃん、はは…」 「へへ…、とにかく紹介するよ。D組の有田サチコと高滝馬美だよ」 「はじめまして~、有田サチコです。北田さんとは補習仲間ってことで知り合ってさ。よろしく、本郷さん」 「私の方はサチコから誘われてさ。高滝馬美だよ、はは…。まあ、よろしくお願い」 「ああ、久美と一緒でC組の本郷麻衣だよ。こっちこそ、よろしくね」 さすが久美にはある程度”条件”言っといたから…、この二人、気が強そうでいいや、はは… ... 「…チーム作るの考えてるんだって?アンタ…」 ベンチに並んで座ったあと、さっそく馬美が問いかけてきた 「うん。あくまで気の合う仲間だけで結成したいんだ。一からね。でも、なるべく早くね。そんで、南玉連合の門を叩く…」 「…」 「まあ、大体は久美から聞いたけど…。南玉と言えば、2年前の協定で公認チームは抱えないって紅組や墨東会と誓約交わしてると耳にしてるけど…」 「知ってるよ、馬美。知っての上でってことだからさ。まあ、それはチームこしらえてからの話だしね。まずは、バイク買う資金集めだよ。他にもフラッグとか皮ジャンとかの費用も必要になるし…」 「でも、具体的には何やるの?バイトって言っても、そんなまとまったお金稼ぐには結構な時間がかかるだろうし…」 有田サチコは、さすがこの学校に入っただけあるアタマらしい 馬美はちょっと話しただけで頭キレるのがわかるわ 何かの”間違い”でこのバカ学校に来たんだろう、きっと 私と一緒でさ(笑) ... 「久美にはチラッと言ったけど、かなりヤバい”手”を考えてる。なんで、度胸が据わってる女じゃないと話にならないからって。まあざっくり言うと、ホテルにスケベな男を誘って、部屋はいる前に金だけもらう。当然体は抱かせずに」 「ちょっと…、いくら何でもやば過ぎじゃん、それって。第一、要求したって普通お金払わないよ、相手だって。それどころか乱暴されるかもしれない。怖いよ、そんなの」 「サチコ、相和会って知ってるか?」 「うん…、やくざだよね、この辺仕切ってる…。なんでも親分さんは相馬って人で、地元じゃあ有名人だよね」 「そうだよ。あそこ、昔から警察とかには相当顔効くって評判だよね。この辺の大人ならみんな知ってる。ということで、ここはヤツらの”名詞”を拝借しちゃおうってね…」 ここで3人がそれぞれの反応を示した 久美はポカンとし、サチコは早くも腰が引けてる で、馬美だが… ... 「…麻衣、要は連中の名前を語るんだね。”お相手”から何らかの弱みをこっちが”作って”握る。そんで、相和会が解決するって流れに乗せる…」 はは…、やっぱ、馬美は分かりが早い 「そういうことになる。で、馬美、ついでだ。どんな組み立てでネタ掴ますかわかるかい?」 「いや、そこまでは考えつかないよ。じらさないで教えてよ(苦笑)」 よし、ここでこの度に備え、ずっと温めてきた麻衣アイデアを3人に披露だ ... 「えー!!」 アハハハ… 3人は目の玉まん丸くして仰天してるわ 「…ということはさ、16歳以下の淫行に付け込んで、ネタにするんだな?最初から”年齢”を承知させたスケベ親父とホテルに向かい、そこにウチらの誰かが警察に感づかれたと、駆け込む。さあ、どうしようかと…。で、相和会の伝手があるから、ここは私たちも折半で負担するとかって言って、金だけ受け取って退散するってイメージかな…」 馬美は概ねカラクリが理解できたらしいが、ほかの本年度ミス大バカ河原新入生二人の頭上には、はてなマークが点滅してるよ(爆笑)
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