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『朔夜、やっぱ高校卒業してからも今のバイトは続ける事にするよ』
卒業したら辞めようと思っていたバイト
だけど、俺はこれから莫大な借金を朔夜に返していかないといけないんだ
「続けるんだね」
『うん。学校無くなる分昼間も入れるし掛け持ちするよりかはいいかなって。だから今よりもっと稼げると思うし……何よりやっぱり勿体無いなーって思って』
それにバイトを続けていたらあわよくば正社員にだってなれるかも知れない
バイトとは言え3年間の経験が俺にはある
全く知らない所に行ってまた一からスタートじゃなくて、それなら慣れ親しんだ所の方にいる方がいいに決まってる
バイトと正社員じゃ仕事内容は勿論根本的に全然違うだろうけど……
正社員になれるかどうかも分からないけど……
「憂がそうしたいならそうすればいいと思うよ。俺はどんな事でも応援してるから。だけど無理だけは絶対しちゃダメだよ」
『分かってる分かってる。何せ俺は貧弱者だからな』
「憂は強い子だよ」
『よく寝込む奴なのに何言ってんだよ。さて、そろそろバイト行く準備でもするかな』
そう言って立ち上がり着替えに向かった
『……何?』
「んー?」
着替えている最中、朔夜が後ろからぎゅっと抱きついて来た
「憂がバイト行っている間淋しいから充電中」
『全く何言ってんだか。どーせ終わったらまたこっち帰って来るっての』
「それでもだよ。俺は常に憂が側にいてくれないとダメなんだから」
『大袈裟』
「本当だよ」
スルッと服の中に手を入れてくる朔夜
『やめろって。マジでもう少ししたら出なきゃなんねーんだよ』
「ちょっとだけ」
『それよりそんな引っ付かれてたら着替えらんねーだろ?ほら退いた退いた!』
グイッと朔夜を押し退け着替えを再開
『ふぅ……』
「…………」
それから行ってきますのキスだけし、俺はバイトに向かった
これからも続けて行くって決めたんだし、いつも以上に気を引き締めてやっていかなくちゃね
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