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3月末にはアパートの契約が終わる それまでに荷物整理をぼちぼちやり始めなくちゃ…… いつも通り学校が終わり今日はバイトが休みだったから朔夜んちへ……と思ったら朔夜から連絡があった 体調が良く無くて移したくないから今日は自分んちに居て……と な、何……!? 俺が体調不良になるのはよくある事だけど朔夜がそんな事を言うのは本当に珍しかった と言うより朔夜が寝込むのは俺の熱が移った時以来かも…… それを聞いて俺が大人しく自分ちにいる訳がない 俺が体調を崩した時いつもそばに居てくれていた朔夜 今度は俺が朔夜のそばに居てあげなきゃ…… 「自分んちに居てって言ったのに」 『大丈夫?』 色々買い物をしてから朔夜んちに行くと、朔夜はソファーで横になっていた 「本当に大丈夫だから。憂に移したくない」 『何言ってんだよ』 「や、もし移って学校休まなくちゃいけなくなったらダメだから」 『あー……』 確かに 『その時はその時だって』 「いや本当に。留年しちゃったら本当シャレにならない」 『でも……』 「ね、本当に大丈夫だから」 『…………』 俺は直ぐに体調を崩す…… 俺が体調を崩したらまた朔夜に迷惑が掛かる 朔夜の言う通り留年なんかしたらシャレにならない 『それでも……俺だって朔夜の為に何かしたいんだ』 「憂……」 『……そうだよな、朔夜の言う通りだ。これ置いとくな』 買って来た物をテーブルの上に置き俺は朔夜に背を向けた 『じゃあ……』 「待って」 『何?』 「やっぱり心細いからそばに居て欲しいな」 『や、でも……』 「その代わりちゃんとマスクしようね。俺もするから」 『分かった』 朔夜にそう言われ俺達はお互いにマスクをした 「万が一憂に移っちゃったら数時間で治るように全力で看病するから」 『朔夜の看病はいつも全力だろ?』 「それ以上に」 『あはは……』 だけど今回は俺が朔夜を全力で看病するんだ ヘマしないように気をつけなくちゃ .
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