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卒業式当日 「行ってらっしゃい」 『うん』 「正門で待ってるから」 『分かった』 今日は俺の学生生活最後の日、俺は今日遂に高校を卒業するんだ 朝、流石に今日だけは寝癖がついたまま行く訳にもいかず早起きして朔夜にセットしてもらった 『じゃあ行ってきます』 「うん。ハンカチ持った?」 『いらない。泣かねーっての』 クスクスと笑った後玄関の扉を閉め、俺は学校へと向かった 「結局自由登校期間中予定合わなくて飯行けなかったな」 『そーだな』 教室に入り直ぐに颯太と雑談 これも今日で最後か…… 「だけど春休み中には絶対行こうな!勝哉さんも!」 「ああ?」 暇そうにしていた勝哉さんに声を掛けた 『勝哉さん、卒業本当におめでとうございます』 「おめでとうっす!」 「うるせえッッ!!!」 お祝いの言葉に怒鳴り付ける勝哉さん でも今日は全然怖くないや 「卒業卒業ってこだわり過ぎだテメェら。二度と会えねー訳じゃねぇのに大袈裟なんだよ」 「まぁそーなんですけどね」 「ちっ」 学生最後の日なのに勝哉さんは相変わらずで…… 「何笑ってんだコラ」 『え?』 「そうだな……高校最後ぐれぇガツンとくる思い出作んのも悪くねーな」 『ちょっ!勝哉さん!?』 「おい颯太郎!写メ撮れよ写メ!チビ助にブチュッと一発かましてやるからよ!」 『はあ!?』 「了解っす!!」 即座に携帯を構える颯太 『ちょ!!!やめて下さい!!!!』 「コラッ!!暴れんじゃねえ!!」 『尾澤会長に言いつけますからね!!今すぐ!!』 俺は会長の電話番号を知っている 「ああ!?」 そして裏切り者の颯太…… てめぇ覚えてろよコラ .
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