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『ったく、また図書室かよ!ってか今日卒業式なんだから普通こんなとこ開いてないだろって……』
そうぶつくさ言いながら図書室のドアをガラッと開けて中に入ると、背中を向けた朔夜が窓の外を眺めていた
だけど、いつもの朔夜とはどこか違っていて……
「卒業おめでとう」
振り向いた朔夜は俺に向かってそう言い、花束を俺に差し出して来た
ちょっと待って
花束って……
『あ、ありがとう。ってか花束なんか初めて貰ったんだけど。ってか何その格好』
花束を受け取り俺は苦笑いした
そして俺が感じた違和感……
何故か朔夜はスーツを着ていたんだ
「憂、俺と結婚して欲しい」
『は?』
真剣な顔をした朔夜は、真っ直ぐに俺の目を見つめそう言ったんだ
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