WRITE UP

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 画面の八方からスターが飛んできて、二人のダークノベラーIDの上を埋め尽くした。 「MARI、500スター! セントマジシャンは……あーっとレイズ(上乗せ)がかかって、1500スター! セントマジシャンの圧勝だ!」  [ムギギ、誰か私を裏切ったわね?]  [リーダー、すみません。あいつの小説読んだんだけど……相容れない二人の愛を証明するため、最後に刺し違えて死んでいくシーン、涙が出た。お互いの命を犠牲に、愛を確かめ合ったこの物語。今回のテーマ、『究極の恋愛』にふさわしいと思った]  腐っても彼らは小説家だ。真の感動の前では、自分に嘘をつくことができなかった。  MARIは机をバンと叩くと、キーボードの上に項垂(うなだ)れた。  聖字のPCにメッセージが届いた。 「ファイトマネー1,000,000、それと……バックテキスト(裏原稿)3,000,000のオファーか。短編だし、まあそんなところか」  聖字は「コミット(了承)」のメッセージを返信した。  実は表の出版業界ともつながっている。優秀な作品は高値で裏取引され、著名な小説家の下地原稿として使われていた。 「大学進学のために、もう少し稼いでおきたいな……」
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