一冊目(普通が変わる日)

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「でさでさぁ?何があったのか知らないけど「他の女(こ)に色目使うのやめな」だってさ〜!そんな事してないよ〜って言ってんのに不機嫌でさー」 翌日の放課後、美浦とファーストフード店で愚痴を聞かされていた。 結局あの日は「ココの駅周り何にもないし…明日!遊ぼっか??よーし!そうしよう!!んじゃ明日声かけるから約束な〜」と無理矢理約束を取り付けられた。無視する事も出来たが…興味本位で愚痴を聞くことにした だが、まぁ噂通りのヤツらしく、それを隠す気もないらしい内容だった 「チューでも良い感じにしとけば機嫌治るかな?って思ってやってみたら顔叩かれてさ(笑)思い出したら、またジンジンするぅ」頬を覆う仕草をしてこちらを見つめ「見てたよなキスしてる所?」 「見てない!」 「うそだぁ???」 「嘘じゃない!!しつこい!」 本当に糞野郎だなイライラする!しつこいし、言動が軽く薄っぺらい、馴れ馴れしい。ムカついているとコイツのオーバーアクションでよりイライラしてくる 「お前が悪いだろ。彼女に同情するよ」 「え?でも許してもらえそうだったんだぜ?だから家まで送ったし」 「……ズズズ」空っぽのドリンクをすすりながら美浦を睨むが本人は気にしていないようだ。 最初は噂の内容からしてチャラ男で不良なのだと思って少し怖がっていたが、とんだお調子者だった。…俺のポテトをつまむなよ 話も面白く無いので帰えりたい。 「ぐすん。アンナちゃんとっても良い子でさ、しっかり者でー、ずびび。早く上京してネイルの勉強してプロになるんだって話してくれてたの懐かしい〜、ひっく。」 え?うわ!泣き出したんだが??? 「おい!恥ずかしいからやめろ、落ち着け!俺のポテト食っていいから!!」 まさか、この日から美浦に絡まれる日々が始まるとは
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