一冊目(普通が変わる日)

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一冊目(普通が変わる日)

やわらかな日差しが教室に満ちる 窓ぎわの最後席は読書をするにはうってつけだ、誰の邪魔も入らない 授業と授業の間の短い休みだと言うのに皆それぞれ忙しなくしている。それを尻目に俺はいつもの読書に没頭していた 生徒の声、校内のざわつきは良いBGMだ。 今日読んでいるのは一昨日出掛け先で見つけた個人経営の本屋で買ったものだ。発売から少したっていて内容は古くさいが、それでも面白い良作だった。 一冊が厚めで読みごたえがある、亭主が言うには「全8巻だよ?!大丈夫?」だそうだ。 普段本を読まない人なら読書を諦める量だが俺は問題ない。現に一冊目は半分読んだ。 とは言え全巻入手するルートが今のところ無い 大丈夫ではない... 「はぁ…」俺はため息を打つ。 この本の続きが読めないのでは無いか?と思うととても憂鬱である そこで次の授業の開始チャイムがなった
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