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第2話
私達は一緒に大人になっていった。
偶然にも同じ高校に進むことが分かると、
お互いに笑い合った。
そして、お互いに合格したんだ。
ある春の日、
運命の悪戯なのか、またしても同じクラスになった。
彼は緊張したような面持ちで、
自己紹介をしていた。
名前の最後に表したぎこちない笑顔をみて、
私はなんだか嬉しくなったのは秘密だ。
他に一緒に進学した人は居なかったから、
本当に良かったよね。
彼はクラスメイトと上手くやっていた。
男友達と笑いあっていた。
私も新しい親友を迎えた。
一緒にスタバに行ったり、部活に打ち込んだりしていった。
いつの間にか、
彼と話すことが少なくなっていった。
私達は同じ時を過ごしているから、
それに安堵したという理由だけで、
それが自然だなって思ったんだ。
だから、これで良いのだろう。
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