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あれから一週間程経ったある日、
私は図書館に居た。
気になる本を取り、パラパラとめくっては
書架に戻していく。
次に手に取ったのは心理学の本だった。
性格について書いてある本で、
イラストが多くて読みやすいな、
そんな印象をもった。
私が目を瞠ったのは、次の一文だった。
<社会心理学における 嘘 の研究>
大学の教授によるレポートが
掲載されていたのだ。
私はつい夢中になり、その場に立ったまま
全文を読みだした。
…
……
………そして、ある可能性に思い当ったんだ。
彼は、他人の嘘が分かるんだ。
相手の考えていることも重みのない
ただの台詞も分かってしまうから、
他人と距離を置きたがる。
そして、つい意地を張って喧嘩に発展してしまうんだ。
それは残酷だなって思う。
私にできることはあったんだと思うけれど、思いつかなかった……。
なにも考えることが出来なくて、
ごめんなさい。
もう、心の中で謝るしかできなかった。
お互い、大学は別の道に進むことに
なったんだ。
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