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「あははは……相変わらずだね、あの二人」
「ホントにな。てか、寧ろあの二人ってくっつかないのかな?」
琉架くんが傍らで首を傾げる。
「さぁ、どうだろうね?」
茉莉花のことは、本人にしか分からない。
それは、誰にとっても言えることで…。
──「藍」
声がして振り向くと、そこにはハルが立っていた。
「藍、今日はとっても綺麗だね。ドレス、よく似合ってる」
「ありがとう。こちらこそ、忙しいのにわざわざ来て貰っちゃって…」
「"妹"と弟の結婚式に出るのは兄として当然だろ?」
「! ありがとう、ハル。でもなんか、同い年のお兄ちゃんって、変な感じするね」
照れながら微笑んで見せると、ハルも嬉しそうに笑ってくれる。
「あのさぁ、二人の空間作らないでくれる?旦那いるんですけど」
「はは、妬くな妬くな。安心しろ、狙ったりしないから」
ハルが琉架くんの頭を撫でる。
「ホントかよ?てか、早く兄貴も恋人くらい作れば?」
「あぁ、それなんだけど……」
ハルがすっとスマホを見せてきた。
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