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毎夜、俺を悩ませる囁き声。
夢うつつの状態でしか聞くことができない。小さな子供の話し声。
「ここに住むとみんな死んじゃうって知ってるのかな」
「知らないみたい。かわいそうだね」
「誰も教えてあげないんだ」
「秘密だからね」
「ほんとはみんな知ってるのに」
「ひどいよね」
「今度はどのくらいもつかな」
「もうちょっとだよ」
そんな話をしながらくすくす笑う。
いい気はしないが特に気にもしていない。
このアパートは新築だし、アパートになる前は畑だったことを知っているからだ。
何がどんな目的でこの話を俺に聞かせてくるのか目的がわからなくて、そこだけがちょっと嫌な感じがする。
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