1.機動追跡隊 ジェイブルー

5/10
前へ
/1523ページ
次へ
 その間の仕事は見つけた不明機の分析と解析、そして牽制。しかしジェイブルーは追跡機のため戦闘機能はもっていない中等連絡機みたいなもの、スクランブル部隊が届くまで付かず離れずの追跡をするしかない。 「目視で確認」  五島列島上空、晴れ渡るなかにも、うすい茜が差し始めている雲のむこうに優美な『赤朱雀』が尾翼に描かれている機体を発見。 「機体番号はまだ見えず」 「藍子、もっと近づけ」 「ラジャー」  機体番号を確認し、どの国のどの部隊の『どのようなパイロット』が来ているかを確認し報告するのが機追隊の仕事。向こうも四機編隊で徐々に接近してくるが、藍子も怖じ気づかずに領空の端、ギリギリまで機体を寄せる。  尾翼にもはっきりと朱雀のイラスト、パイロットの姿も見えた。向こうの男もこちらを見ているし、藍子も見ている。シールド越しでも目が合っているのがわかる。 「よし、機体番号を確認。撮影する」  データマンの祐也がその担当。機影を撮影して、いつどこでどの番号の機体が接近してきたかを映像で記録、同時に中央官制センターへ送信する。 「えーっと、機体番号は……」
/1523ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4178人が本棚に入れています
本棚に追加