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「すみません、お先します。」
定時に立ち上がると、同僚がほぉーと、叫んできた。
「なに?今日はデート?」
「そう。と言っても、友達だけどね。」
「愛砂らしいわ。」
はははと笑って、同僚とは別れた。
友人。
それには間違いはない。
今のところ、セックスフレンドなのだから。
きっかけは、私からだった。
彼は私が編集している雑誌のモデルで、撮影の現場にお邪魔した時だった。
「愛砂。彼が、旬人よ。」
同僚に教えられ、彼を見た瞬間、目を奪われた。
なんて、憂いを帯びた瞳をしているのだろう。
それからしばらく、彼から目が離せなかった。
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