第1話 きっかけ

4/10
前へ
/65ページ
次へ
『はい、時間あります。』 『じゃあ、食事でもどうですか?』 『いいですね。行きましょう。』 今でもはっきり覚えている。 私服に着替えてきた時の彼は、少し緊張していた。 そんな出会いの事を思い出していたら、あっという間に待ち合わせ場所に着いた。 「まだ来ていないのね。」 そしてスマホを取り出した時だ。 「だーれだ。」 後ろから声がした。 「だーれだろ。」 「知ってるくせに。」 クスクス笑いながら振り返ると、旬人がいた。 「早かったのね。」 「なにせ1時間前からいたから。」 「そんなに早く!?」 「仕事、早めに終わっちゃってさ。」
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

138人が本棚に入れています
本棚に追加