まだきみがいた

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  ミケマルはわたしが中学生の時にやってきた。  初めてのペットにすっかり舞い上がったわたしは、溺愛とよんで差し支えないほどの愛情で向き合った。  それが伝わったのか、ミケマルは家族の誰よりもわたしになついた。  嬉しかったとき。辛かったとき。いつだって隣にはミケマルがいた。  それなのに。たった一ヶ月だというのに。  わたしは、もうミケマルを忘れようとしている。
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