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学者デイヴィッド
「この翻訳は、コッコが?」
『はい。お気に召しませんか? 紳士モードも搭載しておりますが』
「いや、結構」
(班行動……役割……動きの規則性……)
カ、シャシャッ――。
見聞きしたことを頭の中で整理しながら、踊るように万年筆を走らせる。
ふと顔を上げると、宇宙ミーアキャットが船のすぐ近くを飛んでいた。
1匹、また1匹。
星から星へと次々移動している。
アローは白い星――プロキオンの、巣穴と思われる小さな暗闇に入っていった。
「宇宙ミーアキャットは、こんなに大きな船が通っても驚かないのだね」
「"eggshell" (卵の殻)は、宇宙アニマルに見えないよう、宇宙に溶け込む外装になっています。
これにより、自然体の宇宙アニマルの観察を可能にしたのです』
「なるほど、それはありがたいね」
『事前に説明があったはずですが』
「ああ、聞いた気もするよ。なにせ、興奮していたからね」
『そうですか。
他の星をご覧になりますか?』
「いや、このままアローを観察させてもらうよ」
『かしこまりました』
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