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『いいか、敵はお前を部屋に連れ込む、そして服を脱がそうとお前の前にしゃがむ。その時、お前はナイフで敵の胸を思いきり刺すんだ。分かったか?』
『うん…』
ジイチャンの教え通り私は思いきり敵の胸を刺した。
でも、うまく行く時もあれば、うまく行かない時もあった。
うまく行かなった時は、ナイフを取り上げられ逆に刺されそうになった。
胸にナイフを突き刺してもなかなか死ななくて首を締められたことも…。
『ケガなんかしやがって、使いもんにならなくなったらどうするんだ。お前は俺の大事な食いぶちなんだぞ!』
『ごめんなさい…』
私は敵に何をされても、どんなに痛くても泣かなかった。
殺されるかもしれない時に泣いてる暇なんかなかったから。
私はジイチャンのために必死に敵を倒した。
『おかえり。すまんが、また敵を倒しに行ってくれ』
『…イヤだ』
『…今、なんて言った?』
『殺されかけた…死ぬかと思った…』
『それは失敗したお前が悪い。何度も言ってるはずだ、使いもんにならんように気をつけろと』
『…なんで助けてくれないの?ジイチャンは、なんで私を助けてくれないの!』
『…』
『ジイチャン、帰るの?』
『お前は一人じゃない』
『えっ?』
『お前の他にもガールはいる。お前がイヤがるなら、他のガールに頼む』
『他の?ガールは私だけじゃないの!』
『吐いて捨てるほどいる』
『ウソ…ウソだよねジイチャン!ガールは私だけだよね!?』
『…敵を倒しに行ってくれるか?』
『行くよ!だから私を捨てないで!お願い!』
『いい子だ…』
私にはジイチャンしかいなかった…
「頑張れ!必ず助けてやる!」
「あなたは一人じゃない!私達がついてる!だから頑張って!」
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