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黒服達からは「何があっても中身は見るな」と釘を刺されていたが、それでも気になるというのがジャンク屋というもの。
それに、この部屋の周りだけ多く爆弾を仕掛けている事から、ここに彼等が爆弾によって「消してしまいたい物」がある事が、予想できた。
「………レアなMSか何かあったりして」
エドガーの口元が、にいっとつり上がる。
どうせ爆弾で吹き飛ばすなら、使えそうな物は頂いて行こうと考えたのだ。
エドガーは懐から、スマートフォンにも似た電子端末を取り出す。
そして電子ロックの一部を、持ってきた工具で分解すると、端末からコードを伸ばし、電子ロックに繋ぐ。
これは、エドガーが市販の携帯電話から自作した、ハッキング機能を持つ携帯端末。
ジャンク屋の仕事では、何かと役に立つのだ。
端末はロックを次々と解除してゆく。
そして。
………ブシューッ
蒸気のような音と共に、電子ロックが解除された。
「よしっ!」
エドガーがガッツポーズを取る。
ロックが解除され、部屋を閉じていた分厚い特殊合金の扉が、ウィィンと音を立てて開いた。
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