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電脳闘神ガイッドマンの熱が冷めて
僕は家路を歩きながら、初めて犯罪者達に同情する。
だって、僕がつまらないと思った『DDDD.ガイッドマン』は人気アニメになったらしく、コンビニや書店の雑誌コーナーにヒロインの女の子キャラが表紙を飾るアニメ専門雑誌が置かれていたり、番組のポスターが街角に飾られていたりするからだ。
自分の嫌いなモノが世間で認められていて、自分の視界に侵食してくる現実。見たくないなら見なければ良いが、外に出ると見たくないのに嫌でも目にする所にそれがある。
人気女性アイドルの握手会に乱入して刃物を振り回したり、発煙筒を焚いて放り投げたりして捕まった迷惑な犯罪者やアンチ達も、今の僕と同じ気持ちだったのだろうか?
今週で原作のガイッドマンの配信が終わる。
原作のガイッドマンは全39話。先週38話まで配信が終わり、今週は最終話のみ配信される。
前回の38話までも壮絶な展開だった。
ガイッドマンとシャアルシファーとの戦いはますます過激化した。
ガイッドマンの方はウインドキセノンとキングライオンと同時に最強合体して「最強闘神カイザーブラストガイッドマン」になった。
逆に猛司が創ったデスッドマンも夢人達のコミットアームズをコピー&ペーストして創った「サイクロンジュピター」と「デビルライオン」と最凶合体して「最凶邪神サイクロンデビルデスッドマン」になった。
38話で両者は大迫力の一騎討ちを展開して互いに力を使い果たす相討ちとなったが、シャアルシファーは弱ったガイッドマン相手に今まで登場した全ての怪獣を出撃させて、ガイッドマンを倒したことで地球のサイバーフィールド侵略を完遂する。
用済みとなった猛司はシャアルシファーに捨てられ、シャアルシファーは現実世界に怪獣達を次々と送り込んで侵攻を開始する。
一方、敗れた夢人達3人組は同じ中学で引きこもりだった猛司が初めて自分達の敵であったことを知って、次週最終回! という流れだった。
だが僕は原作のガイッドマンにも嫌気が差している。
戦いは確かに描けているし、アニメ版より数段ストーリーはマシだが、ガイッドマンと夢人達3人の関係が何にも深まっていない。
理由は、ガイッドマンが自作PCトレジャーの中にずっと居て外に出ることが出来ず、普通に学校や買い物、遊びに出掛けたりする夢人達とその間全く絡めないからだ。
夢人達は近所や学校の人達と繋がってキャラの深みは増してきたが、肝心のガイッドマンと3人組の関係はまるで進展がない。
こんなんで本当に楽しめるんだろうか? そして、小学1年生の時に号泣したあのような深い感動が本当に得られるのだろうか?
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