1 異世界に連れてこられたんだが、なぜか、奴隷スタートだった件

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それが、あの日。 学校の廊下を歩いていた俺の前に、黒づくめの怪しい大男が立ちふさがり言ったのだ。 「お前を迎えにきた」 その後の記憶は、ない。 いきなりこの牢屋の中に跳んでいる。 何があったんだ? その時、足音がして誰かがやってくる気配がして辺りがざわついた。 「ここの主が客を連れてきたようだな」 じいさんが言った。 俺は、人々の後ろから牢屋の外を覗き込んだ。 ここの主らしい男は、まだ若い金髪の優男だった。客は、豊かな赤毛の迫力のある美女だった。 「ここにいるのが、最近、入ってきた若い男の奴隷たちです」 主は、言った。 「ですが、あなたの店に相応しいような者は、いないのではないかと」 「いいのよ。今日は、うちの子達の世話をする従者を買いに来たんだから」 なんだろう。 うちの子達? この女の子供かなんかか? それより、俺は、これからどうなるんだろうか。まさかの夢落ちとか? 俺は、考えていた。 「おい」 うん? なんか、肩をつんつんされて俺は、じいさんの方を見た。じいさんが指差す方を見ると、主が手招きしていた。 えっ? 俺?
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