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新しい扉(モブ×大学生マッチョ+イケメン)
三お題:桃村は『てんけい、A/V、悪魔』を組み合わせてお話を書いてください。
"なんつーーお題じゃーーーーーっっ!"とツボったので、持ち帰って来ました。
とはいえ、BL度合い上級編か?というようなとんでもないテーマのものしか書けそうにありません。
ですので、耐性のない方は回れ右でお願いします。
&
お叱りを受けそうでビクビクしています。
大学生 モブ×マッチョ+イケメン ゲイ/ビ 楽しく明るいエ〇
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(おい、マジか……。俺のケツにアレらが挿さるっていうのか!)
桃村誠は自分よりも遥かにスレンダーな男たちのブツを前に後ずさり、熊のような巨漢を震わせる。
桃村は恵まれたフィジカルを買われて、某体育系大学にラクビーのスポーツ推薦枠で入った典型的な脳筋マッチョだ。
毎日朝から晩まで練習に明け暮れて、ちょっとした小遣い稼ぎのバイトをする暇もない。
もちろん、恋なんてはるか遠い世界の話だ。
身体に見合った立派なブツは、大きさに反して今も高校時代と何の変わり映えもしないチェリーくんのままだった。
そんな桃村とは対称的に、タクティクスが得意な司令塔に同輩の笹原がいた。
ヤツはこの自由時間が皆無な部活生活においても、女に不自由することもないモッテモテ人生をひたすら歩んでいた。
どこをどうとっても真逆の笹原をやっかむどころか、桃村は常々"生まれ変われるとしたらアイツになりたい!"と尊敬にも似た羨望を抱いている。
そんな全く女に縁のない桃村が、数日前、部の先輩から割りの良い高収入のバイトがあるからやってみないかと誘われた。よくよく話を聞いてみれば、A/V男優の仕事だった。
しかも、顔ははっきりと映らない上に、仮に誤って映り込んでしまった際にもモザイク加工が施されるらしい。身バレの心配もなければ、桃村の体格をもってすれば即採用間違いなしだという。
何だか胡散臭そうな話だと思ったのだが、体育会において先輩の誘いは絶対。何より日々汗と共に有り余る性欲を流し落としてはいるものの、行為そのものには途轍もなく興味があった。
むっつりと膨らんだスケベ心はそうは簡単に拭いきれず、この危なげな誘惑にも首を大きく縦に振っていた。
今更後悔しても遅いのだが、あの時の自分は相当なヤル気があった。
それに、この体格だ。この後に及ぶまではタチのお仕事だとばかり思っていた。
よくよく考えたらいろいろとおかしいのだが、思い込みというのは容易に勘を鈍らせる。
冴えない頭でこれまでの経緯を振り返ってみると、まずは一点目。撮影で粗相があってはいけないと事前に下剤を渡された。
それを必死の思いで前日に飲みきり、腸内デトックスを果たして早めの会場入りをすると、そこに桃園のために専門裏方スタッフがスタンバっていた。それが二点目。
わけも分からないまま、そのスタッフさんに懇切丁寧に身体の隅々まで洗い清めてもらい、この初作業に尻子玉を抜かれるのではないかと憐れなくらいヘナヘナと身を縮こませたのが三点目だ。
けれども、縮こまるのも今からが本番のようだった。
これといって特徴のない、へのへのもへじ顔の男たちぐるりと取り囲まれ、桃村は一世一代の危機に肝を冷やす。
桃村と比べりゃ小さいものだが、一様に天を仰ぐ何本ものブツ。
そういう桃村も、モブたち同様に事前にバ〇アグラ的な興奮剤を飲んで隆々と猛らせていた。
(これ、一緒にモブたちと盛り上がっちゃうヤツ?)
どう考えても悪夢だった。
いや、モブの中で一際目立つイケメン監督の笹原、ヤツこそが悪魔、ヤツこそが危ういバイトの首謀者で、たちの悪い冗談だといえた。
笹原は眉一つ動かさぬ涼しい貌で、高見からこちらを見下ろしている。
下手にツラが整っているからか、その冷たい視線だけで背筋からゾクリと這い上がってくる何かがある。
それを意識した途端、先端からだらしなく蜜が零れ後ろの窪みを濡らした。
(もももも、もしかして俺の新しい扉が開いちゃうってヤツ?)
桃村はこれからの不安と期待に奥まった窄まりをヒクつかせた。
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