489人が本棚に入れています
本棚に追加
「……一生、届かないと思ってた」
オレが自分の気持ちになかなか気付かなかったから。
「……待っててくれて、ありがと……」
「啓太……」
また、キスが降ってくる。
……うん。今、オレは幸せ。
空には降るような星空。隣には大好きな悠馬。ありがとう、ってなんかすべてに感謝したくなって――オレも満面の笑顔を返した。
お星様もずっとずっと一緒に見守っててください。ありがとう。オレは幸せだから安心してね。
しんみりと星空を見上げていたら、ぐーと音が聞こえた。
「……腹減ったな」
「うん……」
……空気を読まないオレの腹。もうとっくに夕食は食べ終わったのに。
「そろそろ戻るか。ロッジにキッチンついてたろ?」
「うん……何か作る」
簡単にできるものだったらパスタとかかな。
悠馬、何食べるかな。
「……その後でお前を食べていい?」
って囁いてきたので、全身が熱くなってしまった。
「……悠馬のスケベ」
くすくす笑いながら、悠馬がぎゅっと抱きしめてきたので、オレも抱きしめ返した。
悠馬、大好きだよ。
オレを好きになってくれてありがとう。
頭上では星たちが、静かに瞬いている。
Fin.
最初のコメントを投稿しよう!