九条鈴鹿の日常2

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病院のエントランスを出ると丁度黒いリムジンが止まり、その後部座席へと鈴鹿は乗り込んだ リムジンを運転する老齢の男性から 「お疲れ様でした鈴鹿様、桜樹グループの調査資料がそちらです」 後部座席に置かれていた黒いファイルを手に取り中を読み始める 「遅くなり大変申し訳ございませんでした、まさかお嬢様のご友人にまで危害が及ぶ事になってしまうとは」 鈴鹿はファイルに目を通しながら答える 「いいえ、友美さんの件は私の未熟ゆえの失態です、よくやってくれました、これで終わりになるでしょう」 「それとご報告です、桜樹麗奈、月島陽子、時田陽菜の三名は今朝がた発見され病院へ収容されました、精神的ショックで一カ月は入院となる模様です」 「わかりました、加納家のケアの方はどうですか?」 「そちらの準備も進んでおりますのでお任せください、後次の依頼の件ですが明後日の09:00に打ち合わせの予定となっております、問題が無ければよろしくお願いいたします」 「わかったわ、それで進めてちょうだい」 「御意」 走る車の中から、鈴鹿は流れる街並みを眺めていた
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