心の中

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父親がゆっくりと友美の方を見ながら話しだした 「友美には小さい頃から、自分の正義を信じそれを守って欲しいと伝えていました、小学生の頃に少しイジメにあったことがありました、最初は泣くだけでしたがやがて自分なりの抵抗を始めて一人の友達を作ったそうです、そしてその友達も一緒にイジメに立ち向かってくれた事もあり完全にイジメを無くしたのです、恐らく貴方が昔の自分と被ったのでしょう、私達に今度は自分がその時の友達のようになるんだと言っていました」 「友美さん・・・」 「少し結果が違ってしまったのかもしれませんが、友美が貴方を守りたかったと言う思いは誇りに思っています」 「だけど私は友美さんに守ってもらう資格はありません、私がイジメを受けていたのは・・・」 鈴鹿が説明しようとしたが父親が制止し鈴鹿へ伝える 「貴方のイジメにどんな理由があろうと、友美の行動は変わる事は無いですから」 鈴鹿も何かを察したように頷き「ありがとうございます」と返した 兄は友美の手をぎゅっと握る 「まったく友美、お前と大学なんて交換できないだろ、大学程度で気にするなっての・・・ごめんな肝心な時に守ってやれなくて」
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