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意味がわからず涙を流す鈴鹿に三人は相変わらず笑っていた
「もう手遅れ・・・私になら何をしてもかまわなかったのに、何の関係も無い友美さんにした事を後悔しなさい」
「何を言ってるのか意味がわかりませんわ・・・」
桜樹麗奈がそう言って鈴鹿を見た時だった、鈴鹿の流した涙の痕が黒ずんではっきりと線となって浮き出てくると共に、鈴鹿の黒い瞳が薄く消えていったのだった
「な、なに、何なの?」
目の前の異常な光景に思わず言葉につまるが次の瞬間、振動のような何かの見えない力が3人の体を通り抜け、それと共にめまいが起こり三人はふらついた
めまいは一瞬だったが再び鈴鹿の方を見ると更なる変貌が始まっていた、鈴鹿の顔や腕、足と言った露出している所がしぼむように皮膚が縮み筋肉の筋や血管が浮き出ていた
「ひっ・・・」
もはや目の前に居る鈴鹿だった化け物を前に考える力は無く、取れた行動は逃げる事だけだった
三人は必至な形相で逃げるも校舎裏を抜けるには100m以上先、そこを目指して走る三人にはその何倍にも感じていた
びゅっ
と言う音ともに鈴鹿はあっという間に三人を抜き去り背中を向けたまま止まった
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