手紙

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思い出したらいろんな思い出あるよね あなたはだらしない寝顔で寝るし いっつも片っ方だけ靴下なくすし 絶対に「ありがとう」って言ってくれないし たまにくれる花束とかすごく嬉しかったし そうやってさ いつだって、生きてきたはずでしょう? 歩んできたはずでしょう? あなたの毎回してくれる同じ話、何回聞いても飽きないよ? こんな水道水のような日々でも こんな炭酸のない恋の歌でも 味のないガムでも私はいいんだよ 捨てるくらいなら飲み込んでしまえば…なんてね …あなたはきっとそれでもやめてくれないんだろうけど
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