18.譲れない想い

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翌日。 ミラ達は午前中の内にダナへ戻ってきた。 村はナイローテに破壊された所以外、以前と変わりない。 故郷であるということに安堵したが、それでもミラの心は晴れなかった。 「ここに移住者を集めるっていう話だったけど、もう無理なんじゃないかな」 「何故だ?」 「だって、ナイローテが来たってことは、この場所はもう城にバレてる。それじゃあまた前と一緒だよ」 「だからって、諦めるのか?」 「そうじゃ……ないけどっ」 「お前の覚悟はその程度のものだったのか? たった一度敵に見つかったくらいで、約束を反故にするような奴なのか?」 「違う!」 絶対に成し遂げると決めたことを、これぐらいで諦められるものじゃない。 それは分かっている。 ミラの表情を見て、キリクはふっと笑った。 「だろうな。…………まぁ、打つ手はある」 「え、あるの!?」 「ああ」 腰にあるポケットから小さな石を取り出してきた。 「ライラックに寄ったのは、これを受け取るためでもあった」 掌にのせられた鉱石は、キラキラと光っている。 まるで、内部に真っ青な空を閉じ込めたようだ。 時折、流星のような光が魔鉱石の中で弾けている。 鑑賞するだけで良い。 とても綺麗だ。 そうだ。 これはデフォー爺さんが叩いてた鉱石だ。 なんでキリクが? 「これがどうかしたの?」
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