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 やがて、幾度となく季節と天気が変わったとある晴れた日、オレは教会にいた。式を終え、外に出た未希はお姫様みたいな白いドレスを着て花束を抱えている。周りにはたくさんの人がいて、惜しみない拍手や声援を送っていた。  幸せそうに腕を組んでいるのはもちろんオレじゃない。でも、胸が熱くなり気を抜くと涙がこぼれそうだった。泣かせるのが仕事なのに涙もろくなって恥ずかしいぜ。  鼻をすすると、ホースを自分の真上に向けた。そして、ホースをつまむと、水が放たれる。スプリンクラーのように広がり雨のように降り注いだ。突然鳴り始めた雨音に教会前にいた人々は驚きながらこちらを見る。  そして、雨が上がるとオレの真上に虹がかかった。子どもが指を差し、大人が感嘆の声を上げる。ふと、未希を見ると虹の下にいるオレと目があった気がした。彼女は目を細め、小さく呟きながら微笑んでいた。オレも微笑み返し、伸びと軽いストレッチをする。  よし、仕事を再開するとするか。いつもの黄色いレインコートを翻し、悲しみを抱える人を探しに歩き出した。   おわり
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