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「なるほど…。そんなご事情が有ったのですね!
いやぁ、貴女のそのお気持ち!俺も物凄く分かりますよ!」
俺は、彼女の話に思わず共感の声を上げてしまった!
「実は、ですねぇ。
この俺も仕事が上手く行かなくて酷く落ち込んでたんですよ!って言いますか、俺はその上、失業しちゃいましたけどねぇ!
あ、実はつい昨日、恋人にもフラれちゃいました!もう踏んだり蹴ったりの人生です!アハハ!」
俺は、夢中になって喋りまくった!
「それに、俺も貴女の考えに全く持って同感ですよ!
仕事って、頑張れば男も女も関係無く平等に評価されるべきだと思いますよ!
ええ!そうですとも!そうでなくちゃイケませんよね!」
「まあ!」
と、俺のその言葉を聞いた彼女の顔がパッと明るくなった!
「私の気持ちを分かってもらえるなんて…本当に嬉しいです!
実は…私も先日、恋人にフラれちゃったんですよ。『女性は、家庭に収まるのが一番た』とか言われちゃいまして」
「ええっ?それは酷い言い草だなぁ!」
「そうですよね!やっぱり、そう思いますよね!」
「勿論ですとも!それじゃあ、お互い独り身の俺達は似た者同士って事ですね!」
「そうなりますね!」
それから…
俺達は、夜空を眺めながら…
いろいろとお喋りをした。
やがて…
「あ、もうこんな時間!ホテルに戻らなきゃ!」
不意に腕時計を見た彼女が声を上げた。
そして、
「今夜は、お話を聞いてくれて本当にありがとうございます!お陰で少し気が晴れました!それと、本当に楽しかったです!」
と、ペコリと頭を下げたのである。
ホテルは、このすぐ近くだと言うので、俺と彼女はその場で別れた。
そして別れ際、俺は…
「あの…もしよろしければ、明日もここでお会いしませんか?」
思わず、言ってしまった。
彼女は一瞬、驚いた様子だったが…
「はい!是非とも!
じゃあ、明日もこの場所、この時間にお会いしましょう!」
と、少し顔を赤らめながら約束してくれたではないか!
彼女と別れて…
帰宅した俺は…
まさに有頂天だった!
「ああ、俺の人生…まだまだこんなドラマチックな展開が待っていただなんて!
本当、まるで小説か映画の様な展開じゃないか!アハッ!」
俺は、ニヤニヤした。
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