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違和感../遼
いつもと変わらない朝が始まる。
「ぱぱ、まま、おはよう!」藍の声がリビングに響く。
「おはよう 藍」と慶子は微笑みながら返し、
遼は「藍~やっと起きたのかぁ」
と言いながら抱きしめると、藍は嬉しそうに抱き返した 。
「もー...ぱぱも藍も早くしないと、遅刻しちゃうわよ?」
「もう少しぱぱとくっついてるー。」
「だーめ、ままのぱぱなんだから。」
「えー、私のぱぱだよ?」そんな藍と慶子の会話を、遼は幸せそうに聞いていた。
「ほらほら、仕事なんだから早く準備する!」
「「はーい」」
誰もがこの日常を幸せだと感じていた。
この幸せが少しずつ、崩れていっていることも知らずに。
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