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僕には可愛い奥さんと、生まれたばかりのほわんとした娘がいる。
小さな小さな娘は寝るか泣くしか出来ないけれど、僕の可愛い奥さんはにっこりと笑って僕を癒やしてくれるのだ。
歳上なのに、可愛い奥さん。
元上司なのに、可愛い奥さん。
学歴も僕より上で、しっかり者。家事だって手抜きなんてしたことがなくて、いつも完璧。
それが僕の自慢の奥さんなんです。
可愛い娘にも恵まれて、これ以上の幸せなんてないと感じながら、ネクタイを締め、ピカピカに磨かれた靴を履く。
「由紀さん、美桜ちゃん行って来るね!」
「行ってらっしゃい」
さあ、今日も一日が始まる。だが僕は会社に行くのが憂鬱だった。
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