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バースデーパーティ当日。
伊織先生のスタジオメンバーはまず全員で本乃編集長主催の声劇を見ることになったのだが、本乃編集長の用意した舞台がちょっとおかしい。
舞台の上部は暗幕がかけられており、下はテーブルがおいてあるのだが、そのテーブルの株に生足がうじゃうじゃ見える。役者なのだろうが顔は一切見えない。
誰も突っ込まずにまず声劇を見る。というか聞く。足以外、何も見えないのだから。
「大変大変!」
「どうしたの?」
「僕らが声劇をやるんだって!」
声劇の声と下部の足が忙しく動く。
それに最初に気付いたのは束砂さんだった。
「この声は運動会のときにスカウトした美少年にょたチョコ男子チアリーダー束チームの子ですわ!」
全員の視線が本乃編集長に向く。
「バレたか。いやぁ美少年にょたチョコ男子チアリーダーの足が素敵すぎてね。足だけ存分に眺めたかったんだよねぇ。そのために僕が今頑張ってる声劇も覚えてもらったんだよー!」
足だけ見られるために女体化する美少年にょたチョコ男子の未知な可能性に瑠璃くんと香多くんは冷や汗をかく。
ロリ属性に敵うのは近い属性のショタ属性だと無意識に認識しているからだ。
「てか、美少年にょたチョコ男子チアリーダーって出オチじゃなかったの?」
「それだけじゃ勿体ないかなぁ」
更紗さんの呟きに伊織先生が感慨深げにこぼした。
「つまりはジャニーズJr.みたいなもんだしな」
「あはは。現役にょたチョコ男子モデルはもっと頑張らなきゃねー!」
至極楽しそうに本乃編集長が笑う。
本乃編集長の誕生日に本乃編集長の逆誕プレで現役にょたチョコ男子モデルたちはライバルをあてがわられた。
「やっぱり仕事で結果残してる人はやること違うねぇ」
「まぁ私達は若くないから」
「大人にょたは唯一無二ですからねぇ」
大人にょたのタッくんも五丁目さんもうたうものさんも大人の魅力のにょたチョコ男子だからが、美少年にょたチョコ男子は気にならないようだ。
「ヤバくね?」
学生にょたはドキドキだ。
それが本乃編集長のバースデーパーティの始まりだった。
HAPPY BIRTHDAY♪
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