嘘の隠し事を暴露しよう!

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嘘の隠し事を暴露しよう!

 高校生活最後の年。残りの一年を共に過ごすメンバーは、見知った顔ばかりだった。  特別仲がいいわけでもなければ、悪いわけでもない。なんだか、消化試合のような一年を送りそうな予感がした。  すると始業式が終わった後のホームルームで、担任になった淀川先生が思い切った提案をした。  淀川先生は初老の男性教師で、授業がいつもユニークな、ちょっと変わった先生だった。 「君達、顔馴染みばかりで、新鮮さが足らないって顔をしているな。なら、お互いの意外な一面を知るために、隠し事を暴露し合わないか? ただし、嘘の隠し事を暴露すること。あからさまな嘘でも、なんでもいい。その方が面白いからな」  淀川先生の提案に、クラスのみんな沸いた。どんな嘘の隠し事を言おうか、顔を突き合わせて盛り上がっている。  かく言う俺も、淀川先生の提案にワクワクしていた。 「さて、俺はどんな嘘の隠し事を暴露しようかな……」  しかしふと、気づいてしまった。  周りに嘘だと思われるような突拍子もない隠し事なら、本当の隠し事を暴露してもバレないのでは? と。 「それなら、とっておきの隠し事を暴露してやろう! きっとみんな驚くぞ」  俺はクラスメイト達の嘘の隠し事に期待を寄せながら、自分の番を待った。
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