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勝手に連絡先を入れられたが、別にいいかと思う。
「優介さん、相談に乗ってくれます?」
いきなり下の名前で呼ばれた。
「相談?」
「好きな人がいるんですけど、どうしたらいいかわからなくて」
「僕、そういうのはちょっと疎いから。山本は得意らしいよ」
「優介さんは彼女さんいるんですか?」
「いないよ」
「じゃあ、片思いの人は?」
僕の事をのびちゃんと呼ぶ、彼女の事が浮かんだ。
「いないよ」
「間がありましたよ」
「いや、全然、だって全然年上だし」
「年上の人なんですか?」
「いや、そういんじゃなくて」
じゃあ、どういうのなんだ?
自分に突っ込みを入れる程、混乱した。急に食欲もなくなってくる。
彼女の無防備な笑顔を思い出して、なぜか胸が締め付けられた。
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