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「いきなり四十才って何だよ。いくらなんでも上すぎるだろ」
山本がありえないって顔をした。
「母親と年が近いんだぞ。女じゃないよ」
女じゃないって言葉に腹が立つ。
「そんな事ない。全然綺麗だよ」
「四十とエッチしたいなんて全く思わない。佐々木はできるのか?」
裸の直美さんが浮かんで、体が熱くなる。
「エッチしたいとかっていう基準でしか考えられないのか」
「当然だ」
山本が堂々と言った。
「世の中にはエッチしたい女と、したくない女の二種類しかいないんだ。男はそういう生き物だ。女だってそうだ」
「女もそうなのか?」
「そうに決まってる。付き合うとか、結婚するとかって、結局、セックスの相手を手に入れる事だろ」
直美さんにとって自分はどっちなんだろうか。
エッチしたい相手?それともただの話相手?
――安心して。襲わないから。
直美さんの言葉を思い出して、落ち込んだ。
直美さんにとって僕はそういう事の対象外って事か。
胸が苦しくなった。
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