口寄せの巫女

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ここは某県の霧深い山々に囲まれた切り立った崖に建てられた絵世院流降霊術道場(えせいんりゅうこうれいじゅつどうじょう)。 御歳80歳となるイタコの老婆、 絵世院板子(えせいんいたこ)はあるご遺族からの依頼により口寄せの術を執り行う運びである。 「もごもご…」老婆はもごもごと何か言っている。 イタコとは死者の霊をこの世に呼び出し、自らの身体に憑依させ生者と会話を行う巫女の事であり 絵世院流は処女のみがこの霊的術を習得出来るとされ、現在も数多くの信者の支持を得ている。
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