いいじゃん……。

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 ***  潤んだ目でじっと見つめると。キミはうっ……と、言葉を詰まらせた。しっかり者でお姉ちゃん気質のキミが、俺のこの目に弱いことは知ってる。  わかった、わかった……と、ため息をつくと、 「……ありがと」  キミはようやく、俺が差し出した小さな紙袋を受け取った。  声が少しだけ固いのは、きっと、まだ疑ってるから。  浮気でもしてるの? なんて、プライドの高いキミはきっと聞かない。  思ってても聞かない。  それに――。 「……っ」  箱からプレゼントを取り出したキミは、無言で目を輝かせた。  疑惑もなにもかも、一瞬で吹き飛んでしまった。しっかり者だけど、そういうところは単純で素直なキミ。  シルバーのネックレス。小さな青い石が付いているだけのシンプルなデザインだ。ちょっと短めのチェーンで、首元で石が控え目に揺れるやつ。  キミが好きなデザインだと思ったんだけど、まさにそうだったみたい。  ネックレスから目を離さないまま。  キミははにかんだ笑みを浮かべて、今度こそ心から、 「……ありがと」  そう言った。 「どういたしまして」  俺もにこりと笑った。
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