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先程と同じように、ステージの床が開閉。白煙と共に商品が現れる。
「ロットナンバー02、あの大人気TCG! Tower of Rankersの最新カード! 《紺碧の巨神ジアズ》! レジェンドレア!!」
「何っ!?」
モニターにはカードに描かれたモンスターの映像が流れ始める。
「これは……、ああ、アニメのカードか。」
「アグラン見てないのかよ! すげー、面白いのに!」
「もう、ああいうものを楽しめる歳ではなくてな。」
「う~ん、レジェンドレア……普通に当てようと思ったら相当運が良くないと……。」
「確か封入率は4BOXに1枚程度だったか。」
「それは知ってるのかよ……。」
《ヘルシィー!!》
「またまた出ました! スーパーヘルシー! この商品もボーナスマネーでのみ落札が可能です!」
「くそ……、ちょっと欲しい。」
ケロタンは前のめりになり、入力を始める。
「い、1ライドでいけるかな?」
「他にいなければな……。」
そう言われ、ケロタンは辺りを見回す。
先程よりもライバルが多い気がする。
「ああ~、駄目だ。絶対1000ライド出す奴いるだろ。」
「そんな簡単に諦められるのなら、本当に欲しい物ではないんだろう。」
「それでは! 入札額公開です!!」
シカーイが再びリモコンのボタンを押し、入札額が公開。
案の定、1000ライドを入札した客が何人かいた。
「金額が被った場合の勝負方法は、ルーレットで決定します!」
ステージのモニターがルーレットの画面に切り替わり、すぐに回り始める。
ジャンケン、リアルマネー、巨大サイコロ、他にも様々な勝負方法があるようだが……。
「さて、針が指し示すのは……!?」
【ボタン連打】
「ボタン連打です!!」
《ウィーン!》
ルーレットが消えると同時に、1000ライドを入札した者の席に大きめのボタンが出現した。
「三十秒間にボタンを何回連打できるか……!? 非常にシンプルな勝負です!
準備はよろしいでしょうか!? それではスタート!!」
開始の合図と共に、一斉に始まる連打。殴打。
「……!!」
ある者は無心。
「うおおおおおお!!」
ある者は大声。
「ああああああ!?!?!?!!?」
ある者は狂気。
彼らはたった一枚のカードを手に入れる為、己が片腕を犠牲にしてゆく。
「凄いな。」
「敵に回しちゃいけねぇよ……。」
ケロタンとアグニスは、コレクター達の熱にただただ圧倒されるのであった。
「そこまで!!
最も連打数が多かったのは……そこの方!! なんと記録は118回!!」
《パチパチパチパチ!!》
眼鏡をかけたノーマンは連打に使った腕を力なく掲げ、客は拍手を送った。
「さぁ、どんどん行きましょう!
三番目の商品は……こちらです!!」
《プシュオー!!》
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