夢のスタメン

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「菅野さん、いよいよ9回の裏までもつれ込みましたね・・タートルズの1点ビハインドの3対4、ここまではシーソーゲームのいい試合でしたが、さぁこの回タートルズが無得点に終わると、今日の優勝はお預けと言うことになります」 「お預けと云うよりも、今度はツナカンズにも優勝のチャンスが見えてきますよ・・そうなれば面白いシーズンになりますよね⁉」 「菅野さんのおっしゃる通りですね・・さぁ、この回はピッチャーからの打順ですが、勿論代打が出るでしょ!」 「もう、用意していますね、松本がベンチの前でバット振っていますよ」 「成る程、もし松本が出ますと次は・・今日ノーヒットの山本ですか?・・送りバントになるでしょ?」 「いや、山本に代打を送ると云う選択肢もありますよね・・」    松本先輩か?・・どうせなら三振でもしてアウトになってください、下手にチャンスになんかになっても、どうせ俺にはバントだろ?・・と言うか代打が送られるかもしれない? そうだ、きっと代打だ! 「マウンドは浅岡から代わりました左腕の大野投手です・・松本、左バッターボックスに入りました。ピッチャー大野、振りかぶって第一球・・投げました・・打ちました!いい当たりです! 右中間、破りますか・・いや、ライトが素早く回り込んで、バッターランナーは一塁を回ったところでストップです」 「菅野さん・・松本は初球からいきましたね」 「積極的ですね・・大野の球は追い込まれると、なかなか球種が絞りにくいですから、松本はこれで正解じゃないんですか⁉」  先輩、そんなに頑張らなくても良かったのに・・森監トク~、俺は駄目だよ、お願い・・代打を出して! 俺はどうせバットに当たってもダブルプレーだし、 でもこんな時にヒットが打てたとしたら、明日のスポーツ新聞じゃ、俺も名前が乗っかるかも? いやいやそれは有り得ない・・どうせ代打だろう?・・
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