4、5、7、8

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「じゃあ8は?」 「ひきこもりじゃねーか」  8はぐるぐると自分の世界を捻じれて回り続け、他の一切を自分の内に入れようとしない強固なガーディアン。自分の世界を守る者。つまりひきこもりだ。絶対一緒にされたくない。  南波はスマホから目を外し、手を伸ばしてテーブルの上にあったウーロン茶を飲む。  ふう、と息をつき、元の体勢に戻った時にはまた僕たちの間に隙間ができた。 「でも野間くんって素直じゃないから」 「そんなことないだろ」  僕も手を伸ばしてお茶を取る。  そして一口飲んだ後、元の体勢に戻る時に僕はその隙間を埋めた。 「だってさ」 「なんだよ」  南波は少し離れる。  僕は少し近付く。 「そんなにくっつきたいなら言えばいいのに」 「……言えないだろ」  あはは、と彼女はスマホから目を離さずに笑う。  少しの間だけ笑った後に。  彼女は、こてん、とその小さな頭を僕の肩に乗せた。  ふふ、と楽しそうな笑い声が耳元で鳴る。 「野間くんは1より純朴なのよね。そこがいい」 「南波は2よりあざとかわいくて、そこがいい」    僕が苦笑交じりに言うと。  肩の上の彼女は、今度は嬉しそうに、ふふふ、と笑った。
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